キレーション治療を知る

キレーション治療の方法について

Q7: 点滴以外でキレーション治療を行うことは可能?
A7: 点滴で使用されているEDTAを経口的に使用する試みがされましたが、治療効果があがりませんでした。その理由として、消化管からEDTAが吸収されずらいことが指摘されています。消化管からの吸収率は点滴の場合に比べて約5%といわれ、同等の効果を得るためには、経口の場合には点滴の20倍量のEDTAを使用しなくてはなりません。今ひとつの理由としてEDTAの血液濃度の変化があります。治療効果を考える場合にはEDTAの血液中の濃度が一時的に高濃度に上昇した方が効果的といわれています。このためには点滴が一番適した方法といえます。座薬での効果も検証されていますがその使用方法に抵抗があることや、直腸粘膜への刺激作用などの問題が指摘されています。キレーション治療は点滴による方法が最も効果的といえます。
Q8: キレーション治療の成功率はどの位ですか?
A8: キレーション治療の生まれ故郷である米国では数々の論文でキレーション治療の効果が報告されています。なかでも2500人の患者でキレーション治療を行った結果をまとめた論文では、キレーション治療によって何らかの治療効果を認めた患者は全体の85~90%に達したことが報告されています。これらの患者は、心臓疾患、狭心症、閉塞性動脈硬化症(下肢へ行く血管が詰まる病気)、頸動脈の閉塞などのいわゆる動脈硬化性疾患が中心です。末梢血管の血流が改善することは皮膚温度を測定するサーモグラフィという器械を用いて確認がされています。下肢の血流障害を起こす閉塞性動脈硬化症の治癒率は90%以上と極めて高く次いで心臓病の80%という数字があります。とはいえ日常生活習慣の改善がなければキレーション治療の効果も半減します。大量の飲酒や喫煙の習慣が是正されない方の場合には、キレーション治療といえども焼け石に水になりかねません。当院でも飲酒、喫煙の習慣が止められない方では治療効果があまり出ていません。やはり基本となる生活習慣、栄養摂取を行ってはじめてキレーション治療の効果も発揮されるものといえます。
Q9: キレーション治療はなぜ90分かけて行われるのですか?
A9: 1950年代にキレーション治療が始まった時には数名の方が腎機能不全などの原因で亡くなったという報告があります。これは点滴する早さ、薬液量、点滴頻度について安全な方法が知られていなかったため起きた悲しい事故といえます。しかしその後の20年で試行錯誤の上安全な投与方法が確立されました。それは1.5gのEDTAを投与するためには90分以上かけて点滴を行うというルールです。これが現在まで30年以上続いている方法であり、当院で行っている点滴の方法でもあります。当院の点滴件数も延べで9000件を超えましたが、今までに重篤な副作用は一件も起きていません。これは確立された安全な方法で点滴を行っている結果といえます。

トラックバック

http://cms.selesite.com/cms/mt-tb.cgi/145